5歳の息子は、夜寝るとき、まだ紙パンツを履いて寝ている。
眠りながら排尿しても全然気付かないし、おねしょは本人のコントロールでどうにかなる問題ではないと思うし、こちらとしても毎晩布団を汚されるよりは、紙パンツを履いててもらった方が安心だし。というわけでそうなっている。
親としてはまあ、小学生くらいまでに少しずつおねしょしなくなれば良いんじゃないの、くらいに考えている。
だがしかし、昨日の夜、寝る前にいつものように紙パンツを出そうと思ったら、息子の紙パンツが1枚も見当たらない。ストックが切れていた。困った。
試しに、娘(3歳)の紙パンツを履かせようと試みたが、息子はそれを、断固として拒否した。「ぼくはそういう赤ちゃんがはいてるみたいなやつは、はかないんだよ」とか言っている。
息子がいつも夜履いている紙パンツは、「夜用紙パンツ」というもので、昼間の排泄は問題ないけど、夜はまだ不安なんですー、という子向けの物。
一方3歳娘が履いているのは、通常タイプの紙パンツ。
こちらから見れば同じ紙パンツだが、妹の紙パンツは「まだトイレで排泄できない、いかにも小さい子がはくやつ」という風に息子の目には映るらしい。それを履くのは彼のプライドが許さないらしい。
で、どうしたかというと、息子は普通に布のパンツで寝る、ということを選択した。
そして案の定、大量のおねしょをした。
ほーら、やっぱりな!と思ったけど、まあ、そうなってしまったものは仕方ない。
派手にぐしょぐしょに濡れた布団を、無理やり洗濯機に押し込んで、かなりしっかり洗った。
天気が悪かったので、布団乾燥機を引っ張り出してきて、丸2時間、熱風でしっかりと乾かした。
結果、息子の布団は、とても清潔な状態に生まれ変わり、見たことがないくらい、ふかふかになった。
我が家では、ふつう、布団を丸洗いするなんてことは滅多にない。
せいぜい部分洗いするか、晴れた日に外に干す程度。
それが息子が派手におねしょしたおかげで、他のどの布団よりも清潔になった。
わたしは、このことに密かに静かに感動したのである。
汚れるということは、その後、美しく生まれ変わるチャンスを得るということ、なんだな。と。
なんだろう?これ、ちょっとした人生の教訓なんじゃないの?
息子の布団が、一度派手に汚れることで、思いもよらなかった、生まれ変わりのチャンスを得たように、人生においても、何かに失敗することやつまづく事で、大きく成長するチャンスを得ることってありますよね。
だから、失敗を恐れて挑戦しないのは良くないのだ。どんどん汚れていこう。そういうことですね。
息子よ、母に大切な気づきをもたらしてくれてありがとうね…。
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ちなみに息子は、今日はいつも通り紙パンツを着用して寝ています。
え?汚れることが大事って話じゃなかったのか、って?
いや、だって毎晩おねしょされても、洗うの大変だしね…。