「二兎を追う者は一兎をも得ず」という言葉があるけれど、同時に複数のことをうまくやろうとすると、どっちもうまくいかないことが多い。
例えば何かを食べながらネットサーフィンをすると、ほぼ100パーセント、今食べたものがどんな味でどんな見た目だったか覚えていない。せっかく美味しいものを食べてもそのことを覚えてないなんてもったいないなと思う。
お酒を飲むことは好きなのだけど、酔っぱらいながら誰かと話したことは、翌日になるとぼんやりとしか覚えていないのが勿体ないなあと思ったりもする。
というわけで、複数のことを同時にするのがあまり好きではない。というか「心がここにない状態でなにかをするのが好きじゃない」だけかもしれない。確かにそこにあったはずの感動を取りこぼしているような気分になる。
でも、矛盾するようだけど例えば音楽やラジオなどを聞きながら優先度の低い作業やあまり頭を使わなくてもできる作業を淡々とこなす「ながら作業」はわりと好き。「心がここにない」状態を意識的につくることで肩の力が抜ける場合もあるので、なんでも使い分けが大切なのかもしれない。