めくるめく雑記帳

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黒歴史をどう捉えるかという話

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本年もどうぞよろしくお願いいたします。
突然ですが、先日こちらの動画を拝見して、首がもげるほどうなずきました。
 

何というか、自分が勝手に
あれは黒歴史だ・・」とか
あの出来事は消したい過去だわ・・」って思っている自分の経験って、
実は記憶からただ抹消してしまうには勿体なさすぎるくらい貴重な経験かもしれないですよね。
 
(※こちらの動画でのお話はそれだけの話に留まらない、もっと深い内容ですのでぜひご覧ください…余談ですが、私はこちらのjMatsuzaki株式会社さまのコンテンツが大好きです。無意識のうちに見ない振りをしていた思考や心の内面に光を当ててくださいます..)
 
私にも、思い出したくない過去のひとつやふたつ・・いや、もっとですね、とにかくたくさんあります。
そのうちのひとつとして、私はその昔、IT企業でシステム開発の仕事をしていたのですが、私は、無意識下で、自分が「システム開発の仕事をやっていた」ということ、それ自体を「黒歴史だ」ととらえていた、ということに最近気づきました。まさか自分がそんなふうに思っていたなんて自分でもびっくりです。確かに大変なこともいろいろあったけれど、あんなに楽しいことも充実していたこともたくさんあったというのに。
今日はそんな話をしたいと思います。
 

過去の職歴を黒歴史と思っていた話

黒歴史っていうか、「できればあんまり触れられたくない過去」みたいな感じですね。そんなふうに思っていました。
何故かというと、「私は、技術の勉強からも、自分の内面からも、結局逃げたんだよなー」という後ろめたさを感じていたから。
以前のこちらの記事でもちらりと書いたのですが、

www.megumi-log.com

私は、文系大学を卒業したあと、完全未経験からエンジニアになりました。

ちなみにここで言う未経験というのは文字通りの完全未経験です。
業務経験どころか学習経験さえも未経験という意味です。
そもそもの志望動機もいい加減なもので、
大学4年時の就職活動のときに、自分がなんのスキルも持っていないことに絶望し、
やりたいことは何ですか?と聞かれても、何も答えられず、
「やばい、このままじゃ1個も内定がもらえない」と焦る
「何か社会で通用するスキルを身につけなきゃ、そうでないと私には生きている価値がない」
という、これまた勝手な決めつけをする
「そうだ私、もともと歌をつくったり、創作したりすることが好きだし(大学時代は軽音楽部に所属していました)
システム開発も大きなくくりで言えば「ものづくり」だし、IT業界とかいいんじゃない?」
という、非常にざっくりした発想から、
学生時代のアルバイトやサークルでの経験から自己PRを並べ、
こんなシステム作ってみたいです、というような即興の志望動機を捏造し
(プログラミングのコードなんて1行も書いたことないのに!)
それで何とか内定を勝ち取った会社に入れてもらったわけでしたが、
蓋をあけてみると、
社内には、子供のころからプログラミング大好き、みたいなめちゃくちゃすごいスーパーエンジニアの方も当然いらっしゃいましたし、
システム開発未経験で入社した方でも、謙虚かつ貪欲な姿勢で、どんどん知識を吸収して経験を積んでいくかたというのもたくさんいらっしゃいました。
と、そんなことは想定範囲内のはずだったのに、
入社して最初の社内研修で、初めてプログラミングというものに出会って四苦八苦していた私は、周りと自分を比べるので大忙しすぎて、もう入社して数か月で、なんというか、完全にやさぐれていました。
職場環境や職場の人が悪かったわけではありません。
こんなに丁寧に時間をかけて説明してもらっているのに私ったら全然理解できないわ、という自分への絶望感でいっぱいでした。
いや、あんた今まで一行もコード書いたことなかったんだからできないのは当たり前でしょうよ..そんなすごい人たちと自分をいきなり比べてどうすんの..
と言ってやりたいところですが、当時の私の頭の中は、
  • どうせ私はあの人たちみたいになれないし
  • そもそも自分が本当にやりたくてこの業界に来たわけじゃないし
  • なにをどんなふうに勉強したらいいのかもわかんないし
  • どうなりたいのかもわからないし
  • とにかくこのままでいるのは嫌
  • でも転職する勇気もないし
  • そもそもいまの会社をやめていったい何をしたいかもわからない
というような、どうしようもない思考でいっぱいでした。
当時、そんな考えが常に私の脳の何パーセントかをずっと占めていました。
結局私はその後もずるずると、
職場に大して貢献できないまま、「どうせ私なんて」という思考をどうしたらいいのかもわからず、
自分の内面に向き合うこともなく数年をその会社で過ごし、
なんかもうこんな風に悩むの疲れちゃったな~、というような具合で、最終的にその会社を退職した出来事に対して、
「私は、技術の勉強からも、自分の内面からも、結局逃げたんだよなー」という後ろめたさを感じていました。
....というのが、今までの私が、当時の記憶に対してうっすらと持っていたイメージだったのです
 

過去を捉えなおすということ

でも。
そこから10年来の時間を経て気づいたこともあります。
よく考えてみて?
「職場に大して貢献できないまま」って言うけど、本当にそう?
よく考えたら、私、職場で評価されたこともいっぱいあったよね?
  • 考えてみれば、社内で表彰されたこともあったし、
  • 考えてみれば、資料が分かりやすいってクライアントによく言ってもらってたし
  • 考えてみれば、お手伝いに行った現場の上司に「めぐみさんに来てもらって本当によかったよ、人選に大成功だな」って言ってもらったこともあったよね
  • あと、後輩の子に、めぐみさんに教えてもらえてよかった、ほんとにわかりやすい、助かった、って言ってもらったこともあったっけ
あれ?
あの時は周りの人と自分を比べるのに必死だったから気づかなかったかもしれないけれど、
あの時はあのときで、必死だったんじゃないの?
ということを、思うようになりました。
 

過去が現在に活きるということ

また、昨年から私の行っている業務の一つに「通信スクールでプログラミングを教える」というのがあります。
こちらの通信スクールでは初めてプログラミングを学ぶかたもたくさん受講していらっしゃっているので、
受講者さまの課題を添削したり、質問にお答えするに際して、私の過去の経験がめちゃくちゃ役に立っています。
といっても、プログラミングの経験自体が役に立っているというよりは、
初学者の方が不安に思ったり、経験者の人が想像すらしないほど些細なことで悩んだり立ち止まったりするときのもやもやした気持ちが、私には理解できる、という点において、大変役にたっているなと思います。
技術書やテキストなどを読んで
どうしよう、こんなに丁寧に解説してあるのに、何を言っているか全然わかんない・・!
と途方に暮れる心、それはまさに、かつての私が通った道だからです。
これからも、不安な心に寄り添うことができる存在をめざしていきたいと思います。
 

おわりに

失敗の部分から何を学ぶか、というのは、とても大事なこと。
過去の痛かった記憶の痛みの部分が少しだけ薄れてきたら、
これからどうしたいのか、あのときの失敗をどうしたら未来に活かすことができるのか、というのを考える上で、過去の出来事は恰好の材料になります。
 
2020年は、過去の経験を未来に活かすスキルを高めていきたいなと思うと同時に、自分が現在持っているスキルだけでは自分のしたいことを実現するために全然足りない!とも思うので、「これは○○に必要だから」とか「これは○○で役に立ちそう」という枠組みにとらわれすぎず、やりたいことを少しずつ実行していきたいなと思います。これについては、また別記事で書きたいと思います。
 
ここまでお読みくださりありがとうございます、
2020年、これを読んでくださっているあなたの1年が、充実したものになりますように。
 
それではまた!